今年の夏、流行するらしい!(笑) ……しなかったなぁ(^^;)
ローラーシューズの転び方
もしくは、流行する前に転んでおくための製品レポート
ソールにウィールを収納できる、ウィール収納式ローラーシューズの転び方解説とバリエーション紹介のページ
趣旨 このページは、勢いでローラーシューズを購入してしまったAZUKIによる、ローラーシューズ・インプレッションページです。が、回転するウィール・タイヤ・ローラーが付いているもの全般が話題の対象となりそうな気もします(^^;) キックボードとかバイクも好きだし(^^;) |
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ローラーシューズ
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●ローラースケートとウォーキングがこれ一足で楽しめる。 ローラースケートとスニーカーが合体。 ●メーカー 《 M・INDUSTRIES (AUST) PTY LTD》のメッセージ。 XtremeSpeedz は当社社長(Malcolm Hurst)氏による考案で、「ある時町で、ローラースケートを滑りながらティールームに来た人が、スケートを脱ぎ、靴に履き替えているのを見て、『一足で両方を共有できたら便利だな!』と思った」のがきっかけです。 (販売代理店フィールドジャパンの紹介文より引用) |
ローラーシューズは、インラインスケートのバリエーションである。インラインスケートはローラースケートのバリエーションで、ローラースケートが片足にウィール4個に対して、インラインは同一の軸線上にウィールが縦に3〜4個並ぶものを言う。スピードスケートの選手が冬場以外に練習するために開発されたものらしい。
ローラーシューズそのものは、ウィールは2個しかないが、形状からいってインラインスケートの1形態と見てよいだろう。ただし、通常ウィールが固定式のインラインスケート(ローラースケートも)と違って、厚底スニーカーのソール(靴底)の部分に、ウィールを折り畳めるようになっている。ここが最大の特徴。歩くときはスニーカー、ウィールを出してツルーっと滑り、お店に入るときはウィールをしまう、と。オーストラリアのこのシューズのメーカーの社長の発明品なのだそうだ。
まあ、構造がヤワそうなんで、体重85キロ以上の人は使えない、ハードなスピンはできない、お散歩用にのみお使い下さい、となっている。
マルボロライトとの対比。
真横から見るとウィールというより台車付きって感じ。
踵部分にもXSZのマーク。
スニーカーの内側踵部分にもXSZのマークがスタンプされている……のはいいのだが、新品のせいなのか大慌てで出荷しているせいのなのか、しばらく履いてたら靴下の裏にインクが赤く写ってしまった。
これが履いた状態。ウィール走行状態になったとき、相当足首がぐらぐらするので、ヒモは面倒くさくても一番上まできっちり締めたほうがよい。
●ウィール収納のギミック
ウィール収納状態。
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爪の部分に指をかけてウィールを引き出す。
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ウィールを引っ張り出した状態。
カチっと固定される。
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ウィールを収納するときは、ロックしているスプリングを押し込んでやるとロックが外れる。
実際に転んでみていろいろと気になるところがあった。既存のローラースケートやインラインスケートと比較しながら考察してみたい。
まず、ウィールについて。というか、ここがいちばん重要なわけだが……。
普通、ローラースケートのウィール(というかローラー)は、片足に4個ついている。この4個全てが接地しているので、足首がぐらぐらしない。一方、インラインスケートは片足に3〜4輪(5輪もあるみたいだが)のウィールが、縦列で並んでいる。ローラーシューズは縦2輪のみだが、系統としてはローラースケートよりもインラインスケートに近いとみてよいだろう。ローラースケートのように左右のぐらつきが補正されない点はまさにインラインスケートだ。
が、インラインスケートとローラーシューズというのも、微妙に……というか大きく異なる点がある。それは、ホイールベースの長さである。
普通、インラインスケートのウィールは、ソール(靴底)そのものよりも前と後ろに飛び出している。インラインスケートはアイススケートの選手がオフシーズンに路上で練習するために作られたという経緯があるため、アイススケートのブレードに相当する部分と同じように、ウィールが靴底よりも前後に長いわけだ。それ故、蹴り足の踏ん張り方も、インラインとアイススケートはよく似ている。というか同じ。少なくとも、蹴り出すことによって前後にこける心配はないので(転ぶ人はそれでも転ぶ(笑))、左右のぐらつきだけ考えれば済む。
ところが、ローラーシューズは前ウィールと後ウィールの2個しかない上に、ウィール間のホイールベースが短い。さらに、ウィールの固定される位置はソール全体の内側に収まってしまう。
このため、蹴り足を踏ん張るとつま先が地面に着いてしまうのである。
そんなんローラースケートだって同じじゃん。先っちょにゴム付いてるし……という向きもいるだろう。でも、ローラースケートは少なくともソールの内側が地面に接地することは、転倒したとき以外はあり得ない。左右のぐらつきが存在しないからだ。
インラインスケートの場合、ウィールの直径が大きい(80〜100mmくらい)。このため、もし滑走中のインラインスケートのソールを地面に着けようと思ったら、この場合もやっぱり転倒しない限り着かない。インラインスケートはそれほど深い角度でターンができるわけだ。
ローラーシューズは、ホイールベースが短いため、つまづいたときにつま先が地面に接地してしまう。それだけでなく、ウィールの直径が極端に小さい(30〜40mm程度)ため、少し傾けただけでソールの内側・外側が接地してしまう。つまり、インラインスケートのようなテクニックでターンができない、というわけだ。
つまり、ローラーシューズは、形はローラースケートにもインラインスケートにも似ているが、滑走のコツがそのどちらとも根本的に違うということだ。
また、蹴り出したとき後ウィールに体重を乗せると、当然ながら後ろに転ぶ。頭も打つ。
だから、転ばないように腰を落として前傾姿勢になるわけだが、前傾姿勢で蹴り出そうとすると、当然ながら前ウィールに体重がかかる。このとき、前ウィールが回転せずにロックしてしまうことがある。これは、ウィールそのものの硬度・質と、ベアリングの性能の問題ではないかと思われる。
ウィールが固い(固くて削れていくタイプの材質)のため、路面の凹凸から来るショックをまったく吸収せず、どんどんウィールそのものを削っていってしまうのである。当然、ウィールの表面に傷が増えていくため、ますますウィールが凹凸の影響を受けて引っかかりやすくなる。加えてベアリングがあまりスムーズに回転しないため、加重がかかったときに回転して力を逃がす方向ではなく、ウィールをロックさせて止まってしまう方向に働いてしまっているようだ。指でウィールを回転させてみたとき、指を離した直後に回転が止まるというのは、いくらなんでもウィール用のベアリングとしてはあんまりだと思う。
ローラーシューズのウィールはボルト締めされているだけなので、わりと簡単に交換できる(前ウィールと後ウィールは微妙に幅が違う。前の方が少し広い)。ウィールの直径だけでなくベアリングの直径もかなり小さく、今のところRazorなどキックスケートの改造パーツは流用できないようで残念だ。
早く流行して(笑)、改造パーツがてんこ盛りに出ると嬉しいのだが(^^;)
XremeSpeedzのウィールは、角を落として丸くしてあるため、なんとなくシューズを倒してのターンも出来そうな感じがする。その一方で、ローラーマジックなどのバリエーションでは、ウィールが平らになっている。
どっちがいいのか? と言われると、試してみないことにはちょっとわからない。が、慌てて注文する前に(笑)少し想像してみよう。
まずXtremeSpeedz(以下、XSZ)のウィールを丸形ウィールとする。それから、ローラースニーカー、ローラーマジックなどのウィールは平型ウィールと呼ぶことにしておこう。便宜上ね。
丸形ウィールはインラインスケートから進化した概念と思われる。インラインスケートではシューズを傾けてスケーティングをするため、ウィールが丸形(接地面は点/線であって、面ではない)になる。
それに対して平型ウィールは、実はローラースケートから進化したものではないかと思われる。ちょうど、ローラースケートのローラー部分と同じで、シューズを傾けて滑ることを念頭に置かない形状というヤツだ。ターンはしにくいかもしれないが、ハードなターン(どころか、現状では向きを変えるのも難しいのだが(^^;))ができない以上、せめて直進安定性は欲しいところ。だとするなら、XSZの丸形ウィールよりも、平型ウィールのほうが直進安定性は優れているかもしれない。また、平型ウィールの接地面は面/線であって、足首を左右に大きく傾けない滑り方(ローラースケートのような)をするなら、案外こちらのほうが滑りやすいのかもしれない。
何はともあれ、見た感じではウィールの直径・幅はほとんど同じに見える。互換性があるようであれば、ぜひこちらの平型ウィールも試してみたいところだ。
ローラーシューズには、類似品がいくつかある。僕が買ったのはオーストラリアのXtreme
Speedzというヤツで、一応元祖を名乗っている。
ローラーソールというのは事実上ローラーシューズと同じ物。販売店によって名前が違うようだ。
もうひとつ、ローラースニーカー。これには二種類ある。ひとつは、「ニューヨークから来た」とうたっているもので、ソールの部分にウィールを収納するという概念とギミックはまったく同じだが、靴のデザイン、ウィールの形状などが違うので、一応別製品と考えていいだろう。これをローラースニーカー(A)とする。
しかし、もうひとつ「ローラースニーカー」を名乗りながらも、デザイン、機構はXtremeSpeedzとまったく一緒(ただし、エンブレムとゆーかブランドマークが入っていない(^^;))というものがある。商売としてはこちらのほうが早く、手広いらしい。(1999年10月初出)ただ、どうみてもXtremeSpeedzと同じ製品に見えるのに別パテントを主張しており、どうも権利の優先権を巡って抗争状態にあるらしい。こちらはローラースニーカー(B)としておこう。
なお、ローラースニーカー(B)を扱っている代理店では「うちは正統派」を主張しているが、ソールの底のデザインまで一緒ナンジャなぁ(^^;) また、このローラースニーカー(B)を扱っているショップでは、本家のXtremeSpeedzにはないカラーリングの靴もある。ただ、ローラー部分がほぼ同じ機構のように見えるので、少なくとも生産委託されている工場(XtremeSpeedzは中国の工場で作られているらしい)が同じであることは確か。この件はまだ決着していないようで、TVに出たからうちが正統とかいろいろ元祖・本家闘争があるようだ。XtremeSpeedz側は発明者を明らかに主張出来ている点で、ローラースニーカー(B)に勝っているという説もあるが、ローラースニーカー(B)の代理店はかなり手広くプレゼントサイトなどに商品提供を行っており、ブームの到来に備えている。
エンブレムは入っていないけど、それどー見てもXtremeSpeedzって感じするんですけど的並行品というのは、わりとたくさん出ているようで、確認されているだけでも以下のものがある。
WonderWalkerはエンブレムが入っていない&外装部分のデザインが異なるが、ソールの形状&型抜き、ギミックのシステムがXtremeSpeedzrとまったく同じモノ。ただし、やのまんが扱っている。やるな、やのまん!(笑)<褒めるべきはやのまん。
ローラーマジックは4種類のバリエーションをリリースしていて、そのうちのスネークというタイプのみ先行発売。このスネークっつーのがXtremeSpeedzのエンブレムなしバージョンに見える(^^;)。「オーストラリアで生まれ、ヨーロッパで流行に火がついた」と解説しているところから、XSZのバリエーションと見ていいだろう。
ま、僕としては自分が買ったXtremeSpeedzが元祖であってほしい気持ちも強いが、それはRazorかK2か、もしくはRazorかMicroかというくらいの違いでしかないんじゃないかなー、という気もちらほら。類似品でも偽もんでもいいから、もっとよく回るウィール&ベアリングを出してくれよ、と強く切望する(笑) このまま並行品のバリエーションがどっと増えてほんとに流行すればウィールが、ベアリングが……(^^;)
それでも流行すれば巨万の富なわけだから必死なんですね。
流行すれば、だけど。
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